翌日は朝から大騒ぎだった。

「たみちゃん起きて起きて!校長先生が例の森までナイト・バスで行きなさいって!」(サク)

「ナイト様の運転で出かけるのよ。早く支度して!!」(ユキ)

「うぎゃー!ちょっと待ってちょっと待って、心の準備があー!!」(タミー)

女性陣の身支度に長時間待たされた運転手ナイトと、勝負リボンで現れたタミー・ポッター。
           ↓                            ↓
     
「私はこのあと用事がありますのでいったん学園に戻りますが、何かありましたら必ず
ふくろう便で呼び出して下さいね。すぐに飛んで参ります。それでは皆様お気をつけて・・・・!」
森に着くとそう言って運転手のナイトは帰って行った。


と見せかけてナイトはすぐに車をUターンさせ
森に戻ってきた。

ナイト「大丈夫かなあ。こんな森に女の子だけで・・・。」
タミーが見込んだナイトは本物の紳士だった。

「あ、洞穴に入って行ったぞ。後をつけてみよう。」
半ば閉まりかけていた洞穴をくぐり抜け
ナイトは3人に気づかれないようにこっそりと後を追った。


3人はあっさりとどれみママと再会することができた。
どれみママ「あらっ。あなたたちはさっきの・・・。」

タミー「あのう、私たち最近どれみちゃん達と友だちになったんです。
   ママがなかなか帰って来ないって心配してたから迎えに来たんです。

どれみママ「まあそうだったの。うちの子のお友達だったのね。ふふっ。やあねえどれみったら。
        まだ出かけて1時間ぐらいしか経ってないのにいつまで経っても寂しがり屋で。
        あ、そういえばさっきは4人だったけど、もう一人は帰っちゃったの?」

ユキ「ちょっと・・・何かおかしくない?1時間前って・・・あたし達が今さっき来たって・・・・。」

サク「これはきっと・・・タイムラグの魔法だわ。」

   サク・ウィズリー先生の 「ワンポイント魔法講座」
説明しよう!
タイムラグの魔法とは・・・・

わかりやすく言うと時間の感覚を狂わせる魔法。
この魔法をかけられると数日が数時間、数時間が数分に感じられ
特に楽しいときや何かに夢中になっているときは
さらに時間の感覚がわからなくなりあっという間に数ヶ月や1年・・・
この魔法は個人じゃなく部屋や空間にかけられるの。
私もよく兄たちにこの魔法をかけられて晩ご飯食べ損ねたわ。。

タミー「さっすがサクちゃん!何でも知ってるのね!で、その魔法はどうやったら解けるの?

サク「知らん!!」

タミー&ユキ「ドテッ!!!」

ユキ「な、なんという知識の無駄遣い・・・・(ワナワナ)

どれみママ「あの、私は手芸屋さんで友達のチコちゃんに会ってここに遊びに来ただけなんだけど。」

ユキ「それよ!そのチコちゃんが犯人よ。この資料にも名前が載ってるし昨年の優勝者・・・・」

サク「話は後にして先にここを出ましょう。もたもたしてると外に出たときお婆ちゃんになってるかも。」

どれみママ「ぎゃー!!!それは絶対にイヤーーー!!!」

4人はあわてて部屋を飛び出し洞窟の出口へと向かって走り出した。




つづく