「真珠夫人8」


恋のキューピット役のサクラちゃんが花嫁のたみこからブーケを受け取っていたその頃
てんてんの父は結婚式の招待状に目を通す暇もなく金策にかけずり回っていた。
長い間おおざっぱなどんぶり勘定でやってきたかっぱっぱ商事は
長引く不況やキュウリ相場の暴落など悪いことが重なり少しずつ経営状態が悪化。
さらにチビッコ達のハウス設立のための多額の借金が決定的な打撃となり
かっぱっぱ商事は崩壊寸前となっていた。
てんてんとたみこが新婚旅行の出発地点である大阪のクッキーの家を訪れ
水入らずの時を過ごしているところに、長年行方不明だったクッキーパパが戻ってきた。
クーパパは一流のプロゴルファーになっていたのだ。
驚くクッキーとクッキーママ。しかしもっと驚いたのはクーパパのほうだった。
「俺・・・あんなに一生懸命トーナメントに出て、いっぱい賞金稼いで毎日TVに出てたのに
ホンマに全然知らんかったんか!?」

クーママはゴルフが嫌いでクッキーもゴルフに興味がなく
ゴルフ番組やゴルフの結果になるとチャンネルを変えていたので知らなかった。
そういうクーパパもまた、先日マスコミをおおいに湧かせたてんてんの結婚式はもちろん
アイドルてんこちゃんの存在すら知らなかったのだからどっちもどっち
ある意味似たもの夫婦であると言えるだろう。
水をくれえ〜〜。 クーパパはクッキーの夫と2人きりでじっくりと話し合い
多額の融資を条件にクッキーと別れるよう説得。
クッキーはようやく正式に夫と離婚することができた。

エロガッパは関連会社のすべての経営から手を引き
ただの平社員になった。
うすっぺら〜
「頭痛にケロリ〜ン!!」のCM・・・サクラちゃんの流し目も話題に。
サクラで〜す。 ケロリンパッ!! おほほっ。
「頭がいた〜い。」 「まかせてケロケロ!」 すっきりケロリ〜ン♪」
人気の低迷が心配されたてんこちゃんだったが
「若すぎる結婚では?」という記者からの問いに「ままごとのように無邪気な家庭で
彼女と生涯暮らしていきたい。」と力強く答えたことから
もともと多かった女性ファンはさらに増えた。
サクラちゃんとの初共演CM「頭痛にケロリ〜ン」も大当たりし
これを記念してチビッコハウスは「ケロケロホーム」という名前でオープンすることになり
クッキーが理事長に就任し運営をまかされることになった。



月日は流れ・・・・
たみことエロガッパは仲良く並んでケロケロホームの庭の草むしりをしていた。
二人は初めて会ったときから妙にウマが合い、いつも行動を共にしているのである。
手足をドロドロに汚しながら地面にはいつくばって草むしりをするその姿は
とうていトップアイドルてんこちゃんの妻には見えない。

クッキーは人使いが荒かった。
「オラオラオラそこの二人!!ぺちゃくちゃしゃべっとらんと手を動かさんかい、手ェを。
ちゃっちゃとせな日が暮れるでっ。
今日中にでけへんかったら、そのでっかい目ン玉に熱〜いお灸すえたるっ!!!」

ヒロインなのにこんな扱いって・・・
ケロケロホームの理事長となったクッキーは
カフェの女給時代よりもさらにパワーーアップし
猛烈な仕事の鬼となっていた。
たみことエロガッパは無給で働かされている。


ほんとはオシッコ垂れてるところ。 「ご、ごめんなさい
クー姉さん、じゃなかった、お義母さま。
ひらにお許しを〜〜!!!」


女給時代の名残りでクッキーに命令されると
ついつい体が動いてしまう嫁のたみこ。


作詞作曲者にも注目よ!! 「男の子は女の子」 (作詞・作曲 :ビバのんのん)

♪君たち女の子 (てんこ〜!!)
♪僕たち男の子 (てんてん!!)
♪てん・てん・てん (てん・てん・てん)
♪おいで 遊ぼう オカマの世界を 探しに行こう〜〜♪

歌も始めたてんこちゃんのデビューシングル「男の子は女の子」は大ヒット。
息子の成功に舞い上がったエロガッパは頼まれもしないのに勝手に宣伝部長を名乗り
各地のCDショップを回って強引に売り込もうとしてかえって売りあげを減らしてしまったが
てんこちゃんはそんな父の気持ちが嬉しく「これからも協力して下さいね」と声をかけ
感激屋のエロガッパは嬉しさのあまり号泣。
あまりにも泣きすぎて頭の上のお皿がカラカラになり干からびて倒れてしまったが
そばにいたてんこちゃん嫁のたみこが雑巾バケツをひっくりかえして
義父エロガッパにぶちまけたお陰で蘇生した。
パパの本名なんだったっけ・・?
たみこ「エロッパッパ(エロガッパのパパの略)は見た目は暑苦しいけどいい人なのよ。」